嘔吐
身体にとって下痢よりも嘔吐の方が体力を消耗するようです。
嘔吐によって身体に必要な水分や電解質が失われるためです。
ほおっておくと脱水症状に陥り危険な状態になります。
単発の嘔吐で吐いた後も元気がある場合は問題ないと思いますが、
1回の嘔吐でも急に元気がなくなっていく場合は
すぐに獣医さんに行かれた方がいいと思います。
嘔吐はほとんどの場合、何か病気があって そのために嘔吐が起きていますから、
早くその病気をみつけるためにも獣医さんに行ってください。
嘔吐をした時、繰り返す時は人でも6時間の絶食が基本です。
脱水予防に水は制限して(水を吐いてしまう場合)
欲しがるようなら氷をゆっくり舐めさせる。
それから水を与えて吐かないようなら、
脂肪の少ないスープやリンゴのすったもの少量から初め、
時間をかけて元の食事に戻していくといいと思います。
年齢とともに回復には時間がかかります。
与える体勢が悪いと食道炎になりやすいので
○犬の頭が高くなるように人間が犬の身体を支えるようにして
与えるようにしてみてください。
○犬が自力でフセができるようでしたら
その体勢で上半身の下に適度な固さのクッションなどを
挟み込んでみてください。
○食事の後は横にさせないで
しばらく座り姿勢になるように身体を支えていてください。
嘔吐さえ止まれば食事は時間に拘わらず、
1〜2時間毎にすこしづつ(極少量)舐めさせて
まずは食べても吐かないようにすることが最優先ですね。
脱水症状
老犬は若い犬に比べて『脱水』を起こしやすくなります。
これは年をとると体内に貯えられる水分が少なくなるなどの理由です。
脱水症状を起こすと皮膚を持ち上げた時に戻りが遅くなることが特徴的ですが、
毛のある犬のことですから判断しにくいと思います。
○鼻の乾きや足の裏が乾燥してガサガサになる、
○目や口の粘膜が乾く、眼球が落ち込んで目が小さく見える、
○口からのヨダレに粘り気が増す、
○脱水が進むと筋肉が落ちて骨がめだって見える、
○尿の色が濃くなる、便秘がちになる、
○尿量と回数が増える場合がある
○呼吸が荒くなる
これらのサインを見逃さないように、
老犬になるほど水分摂取量には気をつけて早急に対処してください。
大塚製薬:経口補水液
同時に起こる症状 |
考えられる病気 |
緊急 |
食後の噴出 |
幽門狭窄 |
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よだれ |
乗り物酔い |
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呼吸が荒い、よだれ |
日射病、熱射病 |
○ |
水を欲しがる |
胃腸炎、他 |
○ |
泡状物、茶褐色物、胃液、胆汁、未消化の食事 |
胃腸炎、他 |
○ |
排尿困難 |
尿毒症 |
○ |
血を吐く |
胃腸炎、食中毒、他 |
○ |
下痢をする |
感染症、他 |
○ |
意識を失う |
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○ |
参考文献『犬の解体新書』
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