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内分泌について


ペコは脳下垂体の異常から尿崩症を起していました。
それが 他の病気と重なることで 現在非常に厄介な状態です。
ここでは 「内分泌」「脳下垂体」「ホルモン」について
なるべく わかりやすく 説明をしていきたいと思います。


分泌とは
辞書には「腺細胞が 特殊な動きをする液を作り それを出すこと」と書いてあります。

外分泌と内分泌の違い

外分泌は外界に直接 接する部分である皮膚と食道・胃腸などの消化器 
外界に空気を取り入れる。鼻や気管・肺などの各器官に消化液や粘液などの
体内で産生された物質を分泌します。


内分泌は
血液の中に直接 ホルモンを送り出すことです。

ホルモンとは
この内分泌物質のことを言います。
ホルモンはごく微量で身体の機能に影響を与える物質であり 
分泌量が 多すぎたり少なすぎると身体にさまざまな異常がでてきます。

内分泌器官には
視床下部・下垂体・松果体・甲状腺・副甲状腺・副腎・すい臓・卵巣・精巣などがあります。
それらは 自律神経によって支配されています。

内分泌器官の下垂体は

頭のほぼ中央にあり 脳の一番下あたりに ぶらさがるように位置します。
この脳下垂体には 前葉・中葉・後葉があります。

(人間の場合 脳下垂体は前葉・後葉に分けられますが 
人間以外の哺乳類には 前葉と後葉の間に 中葉(中間葉)が存在します。

前葉からは
成長ホルモン・副腎皮質刺激ホルモン・甲状腺刺激ホルモン・
生殖腺刺激ホルモン・泌乳刺激ホルモンが 分泌されます。

後葉からは
バゾプレッシン(抗利尿ホルモン)とオキシトシン(子宮収縮ホルモン)が 分泌されます。
なんらかの原因で 
このバゾプレッシンが分泌されなくなる ないしは 少なくなると尿崩症になります。

尿というものは もともと腎臓で 大量に作られています。
その量はオシッコとして出てくる量の100倍ほどあります。
この最初に作られるオシッコのもとを原尿と言いますが 
通常はバゾプレッシンの働きで この原尿を「再吸収」します。
その結果オシッコができあがります。
バゾプレッシンがないとか少ないと この「再吸収」ができないために 
再吸収されない原尿が大量に体外に出て行くことになります。


尿崩症とは

このような原因で尿が大量に出て脱水に陥ってしまう状態ですが 
この状態で不足したバゾプレッシンを補充すると 尿量は正常に戻ります。
尿崩症とは このバゾプレッシンが不足ないしは 欠乏を起すことにより 
水分調節や電解質調節ができなくなる状態をさしています。

電解質(ナトリウム・カリウム・カルシウム)のバランスが崩れると 
さまざまな症状が表われ最終的に生命を維持することができなります。




ペコは子犬の頃から 幽門狭窄を持っているので薬を飲み続けています。

避妊手術を1歳未満でしているので 「おもらし」が始まった時には 
しつけの問題なのかと最初は考えていました。
犬の医学が進んできたのも ここ数年です。
この「おもらし」にしても 
まさか 避妊手術をしたことでの可能性など 私たちには 考えも及びませんでした。


ペコが おもらしをしても 水の量が増えても元気そうにしているなら 
薬を飲み続けても 「今の状態が維持できるなら」と いい方向にばかり考えていました。

高齢になり そのツケがまわってきます。

薬を長期服用してしまったこと。水を飲むままにしていたこと。

ひとたびバランスが崩れると 恐ろしいことに繋がるんだという想像力を 
なぜ持つことができなかったのかと後悔をしています。
現在では 「脳下垂体」の手術も可能だそうです。
そして検査も昔ほど大変なものではないそうです。
(2000年作成)


*これは 人間のお医者さんの助けを借りて 作成したものです。


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