私は獣医ではありません。この内容は参考程度に留め
獣医さんで正確な検査、診断、治療を受けてください。
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下痢.薬について



下痢

下痢は、腸管内に過剰の水分が残ったまま排出されるものです。
原因は腸液の分泌が激しい時や、腸の運動が激しく起こり、
内容が腸管に留っている時間が短かくて充分に水分が吸収されない時、
また 消化しにくいものを食べて水分の吸収が妨げられた場合にも下痢を起こします。


慢性の下痢には小腸性の下痢と大腸性の下痢があります。
小腸性の下痢では多量の水様便がでます。
大腸性の下痢では粘液や血液が目で見えることが多く、
少量で排便の回数が多くなります。
場合によっては排便の格好をしても便が出ないこともあります。


下痢のお薬の中には与えることで下痢を悪化させてしまうものもありますから
判断は獣医さんにお任せした方がよいと思います。



激しい下痢をしている時は
固形物、ドライフード、火を通していないものは避けて
脂肪の少ないスープから始めてお粥や重湯などの消化のよいものか、
下痢用ベビーフードのほんのり温めたものを少量づつ食べさせるか
又は、獣医さんで療法食を頂くのがいいと思います。

お粥は煎じ薬で漢方の原点です。
犬猫用の胃腸疾患用療法食の多くには白米が使用されています。

米は消化吸収に優れ、アレルギー反応を起こす物質になりにくく
白米に含まれる難消化性でんぷんは、小腸の微絨毛や大腸粘膜の短鎖脂肪酸を生成し
腸管病変の治癒を促す作用が期待できます。

お粥の中にすこしづつ茹でた野菜(なるべく根野菜)や
炭水化物、デンプン、卵(黄身)などを加えて工夫してみてください。

犬の中には野菜と相性が悪く、
嘔吐や下痢をしてしまう体質の子もいますから様子をみながら与えてください。

排便回数が多い時は水溶性食物繊維が有効です。
リンゴや白米は水溶性食物繊維ですから
水様便が続く時や回数が多い時は
りんごをすりおろしたり、煮たものが便を有形化しやすいです。


犬猫用抗下痢剤 デルクリアー

乳酸菌やオリゴ糖やビフィズス菌等の栄養補助食品

日本生菌研究所

大塚製薬:経口補水液

森乳サンワールド

薬について

下痢の時は腸内にとどまっている時間が短いために、
薬の吸収が悪くなっているので その作用も弱く、
反対に便秘をしている時には腸の中に薬が長くとどまっているので吸収される時間が長くなります。


薬は胃腸内の状態で吸収される量や速さなどが違い、
いつも同じような薬効を期待することはできません。

薬は長い間 続けて用いていると、
時に障害が起こったり、その薬が効かなくなったりします。



同時に起こる症状 考えられる病気 緊急
大量に噴出する下痢 大腸炎
悪臭のする下痢 消化不良、他
血液が混じる 大腸炎、出血性胃腸炎、他
嘔吐
意識を失う



便秘

グリセリン浣腸などが一般的かもしれませんが、
人間の幼児などにお医者さんが勧めているオリーブオイルかワセリンの浣腸もいいらしいです。
らしいというのは私は試しようがないので申し訳ありません。


オリーブオイルかワセリンを綿棒につけて肛門をツンツンと押してやればいいそうです。
(または、そのまま中に差し込んでゆっくり回す)
オリーブオイルには数種類あって辛いものがありますので
刺激の少ない甘いものをご使用ください。

*中に入れる場合は 
獣医さんが体温計をお尻に入れるような要領で奥の方に入れるのがよいようです。


同時に起こる症状 考えられる病気 緊急
1週間近く続く 元気があるなら慢性便秘
食欲が衰える、粘液便 結腸症
ひも状の細い便 直腸狭窄
会陰部が腫れる 会陰ヘルニア



参考文献『犬の解体新書』


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