文  化 東京港区 中国語サークル 北京倶楽部

人到四十
★★★★☆
 http://tv.sohu.com/s2011/rendaosishi/

2011年12月に首放されたTVドラマ38話。
王志文江珊演じるひと組のありふれた中年夫婦を中心に、3組の中年夫婦のそれぞれの家庭と情感をめぐる日常の葛藤を描いたドラマです。

制作にお金をかけている作品ではありませんが、ベテラン王志文の演技が光っています。
若い女性を好きになっても、若い頃のように遮二無二何もかも捨てて一緒になることには戸惑いを感じる…。中年の哀愁と“しがらみ”が上手く描かれていて、医療現場の描写と実情を除けばストーリー的には日本人でも共感できるところが多いのではないでしょうか。

天津で撮影されたようですが、夫婦の暮らすアパートや食卓の料理は偶像剧と異なり、大変現実的なところも興味深い。


ストーリーは
40歳を過ぎた精神科の医師梁国辉王志文)とその妻で外科医の郑洁江珊)はかつての大学の同級生同士で、互いに仕事に忙しいながらも、中学生の一人息子と梁国辉の父と4人で慎ましく暮らしていました。

ところがある日突然、定期検査で梁国辉の肺に影が見つかります。肺癌でした。「自分にはどのくらいの時間が残されているのか」と聞く梁国辉への答えは「あと半年…」。
妻の病棟での癌患者に対する末期延命治療がどのようなものか熟知していた梁国辉は、手術や放射線治療など積極的治療を拒絶します。外科医の妻に知れれば当然治療を勧められる…。尊厳死を望む彼は、妻を含め家族には告げないと決心。ひとり学生時代からの友人で医療器具販売会社を経営する李长江孙松)だけに知らせます。

しかし、梁国辉の精神病院で助手を務める华硕王思思)は、妻でも気づかない梁国辉の身体の異変をいち早く察知します。そして梁国辉の求めに応じて誰にも病気の事実を告げないと約束。以降、献身的に公私にわたって梁国辉を支えようとします…。
一方、何も知らされていない妻郑洁江珊)は、仕事にかこつけ病院に泊まりがちで家庭を顧みない梁国辉に対する不満が鬱積していました。
たまに帰った夫に郑洁は、彼の収入の低いこと、息子の成績の芳しくないこと…、.機関銃のように鬱屈した思いをぶつけては改善を要求します。

病気のことですっかり気落ちしている梁国辉は次第に、口うるさい妻に嫌気がさしてきます。そして、若く優しい助手の华硕に惹かれていきます…。
でも、华硕郑洁梁国辉の病気と余命のことを黙っていられず、ついに真実を告げます…。そして、华硕郑洁は協力し合い梁国辉に積極的な治療を受けるよう説得するのですが…。


※中国のドラマらしく、結末は当然のことながらハッピーエンドで少し教条的です。
夫婦たるもの、平時はお互いを空気のように扱い大切にしていないものだが、いざ困難にぶち当たると一番頼りがいのある相棒になれるものだ、そうです…。願わくば、皆こうありたいものです。
監督:

主演;
    
庞好

王志文
江珊
孙松
王思思
曾黎 etc.