文  化 東京港区 中国語サークル 北京倶楽部

愛情睡醒了
★★★★★
http://www.iqiyi.com/dianshiju/20110910/c8af79988108a76f.html

2011年9月に放送された、美男美女2組の4角関係を軸にした偶像劇で、少し長くて全40話。バブリーなリゾート地海南島三亚で撮影された現実とは程遠いお伽噺のようなストーリーですが、紆余曲折するストーリーもテンポが速いのでウンザリ感がありません。

台詞はすべて配音(声優によるアフレコ)です。本来鼻にかかった低音の戚薇の声の甲高さにはビックリですが、明瞭に聴こえて語学の修練には向いています。(ちなみに間奏曲と最後のタイトルバックに流れている歌声は戚薇の原音。)
中国には配音のプロフェッショナルもいるそうで、原音より配音の方が効果的な場合もあるようです。

主役の台湾籍の邱泽という俳優、この2、3年で人気が出てきたようです。
南方的目鼻立ちの大きなアイドル的ハンサムではありませんが、目の表情の変化が素晴らしいです。普段は長い睫毛で伏し目がち、少し冷たく口をへの字に曲げると、孤独なイケ好かない傲慢で不満の塊。でも、一旦目が微笑むと、その落差は大きくもの凄く人懐っこく見えるのが魅力です。
この人、まだ20代ですが、きっとアイドルの年代をすぎても俳優としてやっていけるでしょうね。


さて、ストーリーですが、

刘小贝唐嫣)は、三亚の鄙びた郊外桃李村の食堂「好再来」を営む継母と幼い弟、3人で慎ましく暮らす平凡な女の子。目下の夢は、小学校の校長だった亡き父の遺志を継ぎ、資金不足から売ってしまった学校のピアノを再び購入することです。そのために、彼女は三亚一番の高級ホテル君澜酒店のシンデレラコンテストに出て賞金でピアノを買おうと考えました。

折しも君澜酒店では、創業四家の一家項家の二代目项天骐邱泽)がグループの総社長として海外研修を終えて帰国したところです。幼馴染でフィアンセの創業四家の一家家の沐之晴戚薇)は満面の笑みで迎えますが、秘かに沐之晴に思いを寄せている同じく創業四家の季如风は幼馴染みの项天骐とは少しソリが合わない…。幼くして両親を交通事故で亡くし家で育てられた季如风は、それゆえかホテル業からは距離を置き、芸能界で活躍するスターになっています。
さらに、もう一人の創業四家で副社長の仇岩は総社長の座を虎視眈々と狙って、何かにつけて自信家で傲慢な项天骐に対抗しようとします…。

コンテスト当日、刘小贝は途中で项天骐のクルマに泥を撥ねられドレスを汚してしまいました。途方に暮れる彼女に広報部長でコンテスト責任者の沐之晴が冷たくあしらっていると、審査員として来場した季如风が手を差し伸べ、ドレスと靴をプレゼントしてくれました。
おかげで、刘小贝は入賞し、桃李村の小学校にピアノを買うことができます。

一方、コンテストが無事終了したホテルでは、项天骐沐之晴の婚約式が華々しく行なわれることになりました。でも副社長の仇岩は、家と家が姻戚関係を結ぶことで项天骐の勢力が増大化することを嫌い、手下に项天骐を誘拐させますが、誤って海に転落させてしまいました…。
皆は项天骐は亡くなったものと思っていましたが、沐之晴は諦め切れません…。

そう、项天骐は活きていました。でも、記憶喪失になっていたのです。
桃李村の波打ち際で意識を失っているところを刘小贝に助けられ、自宅の「好再来」食堂に連れ帰られました。刘小贝も村人たちも、项天骐君澜酒店の行方不明中の総社長だとは知りません。自分が誰かも知れぬ项天骐は「好再来」食堂で下働きをすることに…。
いつしか刘小贝项天骐の心が解けあうようになります。
君澜酒店グループの買収計画で立ち退きを迫られていた桃李村の危機を、项天骐の機転が幾度と救います。项天骐も村人から頼られるように…。
でも、そんな日は長くは続きませんでした。
项天骐の記憶が甦ります。そして、彼は君澜酒店とフィアンセ沐之晴の元に…。


※ハッピーエンドが一番。最後は皆が平和でハッピーになれる、というのが現代中国のアイドルドラマの特長ですね。日本や韓国のトレンディ・ドラマも同様ですが、現実感、生活臭が一切ありません。若者の一種の逃避願望かもしれません…。
でも、最後の一話は、スカッとします!
監督:

主演:
    
沈怡

邱泽
唐嫣
戚薇
徐正曦
etc.