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全城熱恋 Hot Summer Days
★★★★☆


最近サントリー・ウーロン茶のCMで、台湾スター張震が吹き出る汗をモノともせず鶏の骨付き腿肉を無心に頬ばっっている顔のアップ、これがTV画面からはみ出そうなくらいのドアップなのですが、とてもセクシーで可愛いと思っていた矢先、この映画を見ました。何だか同様の“感受(gan shou)≒感じ”を受けました 中国人って、いま活力が漲ってる

2010年の春節・バレンタインデーに(今年は春節とバレンタインデーが重なっていた)上映されたラブ・ファンタジー映画です。いわば“暑い暑い夏に生まれる恋の物語”。きっと温暖化で酷暑を迎えるであろうヒートアイランド日本では、今これからが旬の見頃の映画ですね。

谢霆锋(ニコラス・ツィー)に吴彦祖(ダニエル・ウー)、张学友(ジャッキー・チュン)、徐若瑄(ビビアン・スー)、徐熙媛(大S)、おまけに久方ぶりの映画出演という大御所张曼玉(マギー・チャン)まで、香港・台湾スターの豪華揃い踏み。ひと夏の香港、深圳、北京、鎮江、蘇州で、4組のカップルたちが織り成す恋愛模様がオムニバス形式で軽妙に小気味よく描かれています。

あ~ぁ、若いっていなぁ。恋っていいなぁ。
やっぱり、恋は夏にかぎるよねッ。


ストーリーは
史上最高の酷暑を記録した夏のこと。気温は40℃、42℃、45℃と上がり、政府は超酷暑警告を発令。海辺は人山の黒だかり。仕舞いには長い長い行列に並ばなければ浜辺に寝そべる権利も買えない…。そして、そんな異常な暑さは都市を火照らせ、人々の心までも熱く刺激するようです。香港、深圳、蘇州、北京…、いたる処で恋の芽が疼き出します…。

職にあぶれたアラフォーのピアニストの刘若英(レネ・リュウ)と職を失った中年ドライバーの张学友(ジャッキー・チュン)、Wasabiという名の金持ちの令嬢徐若瑄(ビビアン・スー)と酱油师傅(jiang you shi fu≒醤油マスター)というあだ名の香港の寿司屋のオーナーシェフ吴彦祖(ダニエル・ウー)、酷暑を利用して古物商でひと稼ぎをもくろむ谢霆锋(ニコラス・ツィー)と毎年腕にタトゥーを1本ずつ入れるバイク好きの徐熙媛(大S)、アイスキャンディ売りの井柏然演じる小僧と服飾工場の女工の杨颖(アンジェラ・ベイビー)…。
蛇足ですが、この杨颖(アンジェラ・ベイビー)、柴崎コウの若い頃に良く似ていますけど、最近モデルとして日本でも若い女性たちの間で人気急上昇中だそうです。

宋家の三姉妹”で孫文夫人を演じた张曼玉(マギー・チャン)は友情出演とかで、男に振られて吴彦祖の寿司屋でひたすら泣く役。さすが存在感が重い。異彩を放っています。
日本ではコメディアンぽかった徐若瑄(ビビアン・スー)も、なかなかチャーミングな、いい味出しています。

とにかく夏の熱気が彼らの心の火照らせ、スクリーン一杯はじけてます。


さあ、これからだって人も、もう恋なんて関係ないって人も、草食系男子女子諸君も、夏くらいは誰かを好きになりましょう
とっても暑いけどギュッと爽快、そんな夏を今年も迎えてください

人口減少に歯止めを 出生率を高めよう そして若者よ年金払えって!! 老齢年金を減額しないで!!
政府が言うと素直になれないけれど、
まあ、夏くらいはとにかく恋をしましょうよ

監督:


出演;
    

陈国辉
夏永康

谢霆锋
张学友
刘若英
徐若瑄
吴彦祖
徐熙媛
杨颖
张曼玉 etc.