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无懈可击 美女如云 
★★★★★


2010年8月に放映された何润东(ピーター・ホー)主演のトレンディ都市サスペンスドラマです。

見所は、中国人離れした長身でマッチョな何润东のカッコよさ。
そしてタイトル「美女如云(雲の如くたくさんの美女)」を体現した美女たちとそのファッション、80后のお洒落でリッチな都市生活、白领(ホワイトカラー)ならぬ金领(エリート幹部)たちの描き方です。

20代男女の仕事と恋愛を綾に、財産や事業の独占を企むフリーメイソンのような世界の巨大シンジケートに対抗しようという話。登場人物は大学卒業数年という若者たちですが超エリートで、すでに10万元以上の月給をとっている、という韓国ドラマ並みの在り得ない設定。超高層ビルのオフィスと高級マンション、外車にファー・ファッション…。映像もTVドラマとしては豪華に撮っています。

中国のいわゆる80后(パーリンホー≒1980年代に生まれた世代)及び90后(1990年代に生まれた世代)を対象に制作されたドラマのようです。
日本人として悔しいのは、リーマンショック以降とくに際立って日本が、20代、30代向けにこんなリッチでな夢のような恋愛ドラマ、職場のドラマが作れない世知辛い社会になってしまったことかもしれません。
仕事と将来に夢と自信が持ててこそ、甘い恋愛にも目先が向く…。
日本では、仕事に未来が見えないから、女性たちが恋に憧れ身をやつしている余裕もないか…。
とほほ…。日本のTVドラマって最近、やけに刑事モノばかりだと思いません


さて、ストーリーですが、

大学で修士過程を修了したばかりの 吕笑笑 (赵柯が演じてます)は、負けず嫌いで頑張りやですが、ごくごく普通の女の子。彼女が、目に見えない影の支援者のもと、世界有数グローバル企業である公关公司(総合広告代理店)の入社試験を受けに来たところ、突然 傲慢な清洁工卓原(清掃作業員、何润东が演じてます)にエレベーターに閉じ込められてしまいます。しかし不思議な成り行きで、あれよあれよ突然、クリエイティブ部門の統括ディレクターにされてしまいました。
この会社、60年以上前にアメリカでナチスと戦った退役軍人たちが設立した企業だというが、なぜか伝統的に企業の中枢であるクリエイティブ部門は男子禁制です。しかも美女ぞろい…。一癖ありそうな超エリート美女群がビジネスで熾烈な競争を繰り広げ、誰が味方で誰が敵か、一話ごとにコロコロ展開していきます。
吕笑笑を陰で支援しているのは、果たしてどんな組織なのか
卓原や同僚たち、上司は、果たして敵なのだろうか
さまざまな疑心と葛藤の中から、若者たちの中に次第に“无懈可击(wu xie ke ji ≒非の打ち所ない)”なチーム、真に信頼できるパートナーシップが築かれていき…。


このドラマを見た一番の収穫は、なんといっても
難しい四字熟語“无懈可击(wu xie ke ji )”を覚えたことかもしれません(笑)。
ドラマをスポンサードしている化粧品メーカーのフケ取りシャンプーのキャッチコピーが
无屑可击, 说到就作到
(xie)と(xie)を掛けていたりして、中国のキャッチコピーの作り方に、ふ~む。

それでも青春ドラマですから、最後の〆には同世代の若者に向けたフレーフレー青春
そのシャンプーのイメージキャラクターをつとめる吕笑笑が商品発表会の舞台の上で、集まったメディアを前に訴え掛けます。
做一件全新的事情会让我们感到不安, 怕丢脸, 怕出错。可我们什么时候开始变成这样了。人不犯错就不可爱了
为了一个新的小的成就就而兴奋, 这种感觉你们都忘记了吗?
如果没有这些一次次的自我突破, 今天我们都会在哪里。
我们一直坚持的只有不断突破自我, 才是真正的无懈可击


(新しいことに挑戦するとき、不安になります、失敗して恥をかいたりしないか、失敗したらどうしようか、って。でも、いつから、こんな風に思うようになったのでしょう? 人は失敗することもあるから可愛げがあるのよ 人間誰しも失敗はつきもの。
小さなことでも新たなことに挑戦して成就したときの心の高鳴り、皆さん、忘れてしまったわけじゃあありませんよね。一つひとつ自分の壁との戦いがなければ、現在の私達はないはずです。今の自分を乗り越えていく絶え間ない努力こそが、本当の无懈可击、人生に敵なしです。)

吕笑笑が仕事で失敗して上司に「もう一度チャレンジさせてほしい」と要求するシーンが何度もあります。その根拠に、彼女が訴えるフレーズが
人不犯错就不可爱了

人を許すときの言葉としても、使えるフレーズです。
でも、含義として
重要的是有了错误应该认识和改正!
監督:

主演:

    
蒋家骏

何润东
赵柯
田亮
董璇
威薇
胡兵 etc.