|
「三国志演義」「水滸伝」と並んで、中国では誰でも知っている歴史小説「楊家将」。これを2007年に改編してTVドラマ化したのが「少年楊家将」43話です。
「楊家将」自体は、国のため家族のために戦った、悲運の武家楊一族の活躍を描いた壮大な歴史物語で、前半の楊家勃興や楊六郎の活躍、後半の女将軍の活躍など、数世代に渡る壮大な物語です。タイトルに“少年”をつけた本編は、その中から前半部分にスポットを当てました。
そして、いわば「楊家将」のアイドル時代劇バージョンです。
中心になるのは、楊家の息子たちのうち、四郎(何润东)、五郎(陈龙)、六郎(胡歌)、七郎(彭于晏)。みんなイケメン揃いです!
六郎演じる大陸の胡歌が主役。六男なので、武芸もそこそこですが、本編ではアイデアマンの発明家気質で、思慮深い性格で最後は、彼が楊家の将来を担うことになります。。
四郎を演じる台湾の何润东は、、時代モノは手足が長すぎて、立ち回りがぎこちないような…。でも、腕が立ってクールな如何にも二枚目役です。
大陸の陈龙演じる五郎は、楊家の中でも一番義侠心の強い武将タイプだが、融通が利かない…。
台湾の彭于晏演じる七郎は、末の男の子だけに純粋無垢で明るい甘えっ子。
大郎、二郎、三郎は、皆さんイケメンでしたが、残念ながらタイプが似ていて区別がつかないまま終わってしまいました…。
敵役の大遼の将軍耶律斜(袁弘)もカッコいい。
元の物語は悲劇ですが、本編は全体的に明るく現代的でそれぞれの恋愛模様も盛り込まれて、香港の武侠ドラマのような気分で気楽に楽しめます。
ストーリーは
舞台は、10世紀半ば。五代十国の乱世を統一した宋でしたが、領土を巡ってはいまだ契丹族の国大遼の侵略に遭い、苦戦を強いられる毎日が続いていました。
そんな中で、宋の皇帝の命を受けた楊将軍とその一族が大遼に勇猛にも大勝利します。
楊家は皇帝の寵愛と名声を一挙に手にすることになりました。
でも、朝廷では楊家の功績をよろしく思わない重臣たちに足をひっぱられ、奸臣には陥れられ…。
楊家はただひたすら国のため庶民のため奮闘しているのですが、中でも奸臣、潘仁美の手を変え品を変えの詭計で楊家へ次から次へ危機が降りかかります。そのたびに、一族団結して危機を乗り越え、国への忠誠を果たすのですが…。
そして、ついには敵国大遼と通じた潘仁美によって、大遼軍との和議と偽られた辺境の地金莎滩へと誘われ、騙し討ちに遭うことに…。楊家の元帥と大郎、二郎、三郎は勇猛果敢に戦いますが、敵陣の攻撃は後を絶たず、ついには戦場で命を落とすことに…。
四郎は毒にあたり、断崖絶壁で消息を絶ちます…。
しかし、残された六郎と母親、兄嫁たちが大遼との決戦に立ち上がり…。
大遼との戦い、奸臣、潘仁美との確執、そして四兄弟のラブストーリーが平行して語られて…。
そして一気に悲劇へ。ストーリーを知っていても、全然予備知識がなくても、息をつかせぬ素早いドラマチックな展開には魅せられます。 |