「ちょっと寄り道」
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JR東海 日本往来・東海道ウォーキングきっぷ

JR東海PR 2001年は、東海道宿駅制度四〇〇年ということで、JR東海が「日本往来・東海道ウォーキング」という企画きっぷを販売している(左の写真は東京駅でのキャンペーンの様子)。期間は2001年のみである。全10コースあり、回数を重ねることで割引率が上昇し、プラス1000円で往復グリーン車(こだまのみ)を利用できるお得なきっぷである。この企画きっぷを知ったとき、有効期間が2日間であり、設定されたコースも十数キロと自分が歩くペースには合わないので、あまり使えないと思った。しかし、検討し直すと結構使えるかもということになり、箱根越えから使用することとした。
 小田原スタンプ
 初回は割引なしということだが、1番目の小田原−箱根コースは新横浜から利用の場合、小田原との往復料金で設定されているので、片道三島利用で27%引、往復三島利用なら4割引以上になるのです。他のコースも新幹線の乗降が複数から選択できる場合、遠い方を利用すると割引率が上がる。

 歩いた証明となるスタンプは駅に設置(右の写真は小田原駅構内)されているが、これは「達成認定証」をもらうためのものであり、押さないと次のきっぷが買えないというものではない。設定されたコースを歩く必要はなく、お得な利用方法を検討し、私は下記のように使用している。JRの推奨ルートとはあまり一致していない。

 「あんず」の利用例:横浜市内から新横浜で新幹線に乗車  2002年1月1日加筆

  歩いた区間 推奨きっぷルート 利用駅 利用した列車
の通常料金
企画きっぷ
料金概念
企画きっぷ
購入料金
他の交通費
第1回 小田原−三島  1.小田原−箱根 小田原・三島 5,620 小田原往復 3,800 420
第2回 三島−府中  2.箱根−三島 三島・三島 7,680 小田原・三島 3,600 1,080
第3回 府中−袋井  4.府中−丸子 静岡・静岡 10,810 静岡往復 6,900 950
第4回 袋井−赤坂  6.袋井−見付 袋井・浜松 15,090 掛川往復 9,500 1,450
第5回 赤坂−新安城  7.舞阪−白須加 浜松・豊橋 23,010 浜松往復
+420円
9,800-G 1,640
第6回 新安城−金山  8.吉田−赤坂 豊橋・豊橋 23,740 豊橋往復 10,400-G 1,760
第7回 蒲原宿まつり  3.蒲原−興津 静岡・蒲原 9,010 三島・静岡
−450円
4,600 1,000
第8回 金山−桑名  9.有松−宮 名古屋・桑名 19,370 名古屋往復 9,400 330
第9回 桑名−水口 10.亀山−関 桑名・関 20,320 名古屋往復
+2000円
10,400 710
第10回 姫街道  5.島田−掛川 掛川・掛川 15,440 静岡・掛川
+420円
6,000 1,800


計算上では、今回の企画きっぷにより64,550円得したことになる。
これには普段使わないグリーン車2回分も含まれる。また、当初は島田くらいまでは普通列車を考えていたし、名古屋の日帰りなど考えてもいなかったことである。しかし、得したことは事実である。四〇〇年祭に感謝しよう。

補足説明
第1回 このコースは距離が短いので利用駅が横浜市内ではなく新横浜。新横浜までの料金が別途必要になる。
第2回 帰りに三島の「大宿場まつり」を見学するために、初めから帰りは三島で途中下車する予定であった。
第3回 このきっぷは静岡駅だけでなく、安倍川駅まで使える。安倍川駅から丸子の東海道まで徒歩で20分くらい。
第4回 名電赤坂駅は30分に1本の各停のみ。豊橋から浜松に東海道本線で戻るので最終列車の時刻に注意。
第5回 行きは浜松・弁天島・白須加・豊橋をつまみ食い散策。グリーン車初体験。
第6回 新幹線から名鉄に乗るときは企画きっぷを見せて(渡して)購入。お盆休みの時期なので今回もグリーン車。
第7回 行きは静岡できっぷを係員に渡し、周辺散策。帰りは正規に清水から乗っても新幹線の改札ではねられた。
第8回 名古屋−金山間も乗車できる。桑名−名古屋間はJR330円、近鉄430円。
第9回 関西線名古屋−関間で乗降できる。近江鉄道水口石橋−貴生川230円、JR貴生川−関480円。
第10回 島田〜掛川間で乗降できる。表の他の交通費の中に都筑駅と宿泊先の浜松までの往復1780円は含まれていない。


 実際に東海道をすべて歩くと見所がない区間も多い。この企画きっぷの10コースと日本橋、京都三条大橋付近を歩けば、東海道の見所のほとんどを歩いたと言えるくらいのうまい設定がされている。ウォーキングマップも良くできている。

 8〜10回目は5割引きになるが、住んでいる地区によっては最高で8回しか使えないところもある。

 注意点は、JR東日本のみどりの窓口で購入するとき、販売する人が慣れていないと時間がかかることである。質問は専用のフリーダイヤルを利用したほうが良い。また、不正な使い方をしていないのに自動改札ではねられる事が多い。JR東海で購入すると「自動改札を通らずに係員に」というようなことが書かれているそうだが、この辺はJRに配慮してもらいたいところである。

企画きっぷの詳細はJR東海のホームページ内の「日本往来館」をご覧下さい。
2001年12月31日で閉鎖されました。

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