伊勢参宮街道ウォーク 概略版
日永の追分(南四日市)〜伊勢神宮内宮 
2002年3月7日〜9日

 東海道ウォークの続編として、江戸庶民の夢、お伊勢参りに行ってきました。
 青春18きっぷを利用したので、横浜からの往復の交通費は4600円相当です。普通列車のみ利用で通常の切符を買った場合、14150円なので青春18きっぷはお得です。東京駅発の一番列車の静岡行きは特急で使われている車両なのでリクライニングで乗り心地が良く、熟睡して富士山を見逃しました(笑)。ただし、帰りも8時間くらいかかるので、時間の関係で二見浦の夫婦岩など見学できなかった。せめて伊勢市駅近くの河崎くらいは立ち寄るべきであったのだが・・・。
 後日、旧道の地図付きの詳細版を書く予定ですので、気長にお待ちください。


四日市〜鈴鹿

 12時30分、東海道との分岐点である日永の追分から伊勢参宮街道の旅が始まる。天気の良い日を選んだはずであったが、午後1時前から雨が降り出した。神戸(ごうど)宿の町並みは、古い家並みがあったりしたが、雨と共に風も強かったので写真を撮っていないのが残念。

日永の追分 河原田町 高岡橋 神戸見付



白子〜寺家

 神戸を抜けると天気は急速に回復した。白子駅付近の旧道を歩いているときが、最も伊勢湾に近づく。寺家の子安観音寺にある不断桜は、葉や花がほぼ絶えることない桜らしいが、運悪くただの枯れ木という感じであった。この辺り、鈴鹿サーキットによると思われるエンジン音が聞こえてくる。

伊勢湾(白子付近) 白子の町並み 不断桜





 津の江戸橋に着いたときは、すでに日没の時刻を過ぎていた。しかも、午後5時くらいから雨が降り続いている。伊勢は津でもつといわれ県庁所在地でもある割には古い感じの町並みも残っているので、3日目に帰京する途中に立ち寄った。1日目の宿泊は、津駅より南に1.5キロほどの大門にある観音寺の近くのフェニックス・ホテル。1泊朝食(バイキング)付きで6000円(税・サ込み)。夕食は近くのファミレスで、伊勢の名物である伊勢うどん・てこね寿司・茶碗蒸がセットになったものを食べた。
 2日目、観音寺や津城跡に立ち寄り、旧道を歩く。結城神社のしだれ梅は観賞料(300円)が必要だが、お金を払ってでも見る価値のあるものであった。
 高茶屋あたりで予報に反して雨が降り出した。津市と三雲町の境の雲出川を渡ったころ雨は上がった。ここに掛かる橋は新しいもので、持っていた地図とは位置が異なるようで旧道を見失った。松浦武四郎記念館の前に出たところで間違いに気づいた。

江戸橋 津の町並み 阿部家 シングルルーム シングルルーム


観音寺 津城の日本庭園 阿漕付近 結城神社のしだれ梅 線路は続くよ



松阪

 阪内川を越え、松阪商人の館(小津家)に着いた頃は午後1時少し前であった。手頃な値段で松阪牛を食べられる店(以前、東京赤坂にあった特選吉野家のようなもの)があればと思ったが、見つけられなかった。松阪城近くで天ぷらうどんを食べた。
 松阪城跡の城壁の上を歩いてもいいようだが、風が強い日は危険である。御城番屋敷は、松阪城の警備を任務とする紀州藩士とその家族の住居として建てられたもので、現在も子孫の方々が維持管理し、12戸分は借家として利用されている。無料公開用も1軒ある。

松阪商人の館 長谷川邸 松阪城壁 御城番屋敷



松阪〜斎宮〜宮川

 午後3時8分、本日歩く予定の外宮までまだ4里もあることを知る。ちなみにあと三里の道標は15時57分、あと2里は16時59分に通過した。斎宮の町並みはなかなか良い。返馬を意味するへんば餅屋は明野のから小俣町に入る橋の手前にある。宮川の渡しには、日没の時刻頃(17時50分)に到着した。

外宮まで四里 斎宮の町並み へんば餅 宮川の渡し



注連縄
 伊勢を歩いていて気になるのは、民家の玄関に飾られている注連縄飾りである。関東ではお正月くらいしか見かけないが、こちらではこの季節(一年中)でも家々に見られる。特に斎宮あたりに多く見られる。「笑門」と書かれたものが多いが、「蘇民将来子孫之家門」を略したものだそうだ。単に略すと将門になるが、平将門を連想してしまうので、「笑門」としているとのことである。その裏には陰陽師・安倍晴明がよく用いた桔梗印やドーマンの印が描かれている。厄除けの門符である。

略版 正版 表書 陰陽道




伊勢市

 2日目の宿泊は、伊勢神宮外宮のすぐ前にある旅館つるや。到着は午後6時40分。お伊勢参りの旅なので、和室でくつろぐ。食事も部屋で。風呂は家族風呂。夕食には食前酒もあったのだが、写真を撮る前に飲み干してしまった。1泊2食付きで9500円(税別)。
 3日目は朝食前に外宮を参拝。伊勢参宮街道は平坦な道が多かったが、外宮から内宮にかけては上り下り坂がある。

つるや 和室8畳 夕食 朝食


古市参宮街道 古市参宮街道資料館 猿田彦神社 お伊勢まいり資料館



伊勢神宮

 お伊勢参りの日は、雲ひとつない晴天に恵まれた。外宮から内宮は約5キロほどの距離である。五十鈴川が御手洗場である。内宮(ないくう)は太陽神でもある天照大御神を、外宮(げくう)は食物の守護神豊受大御神をまつる宮である。

外宮・正宮 外宮・色違いの石 内宮・宇治橋 内宮・御手洗場 内宮・正宮



おはらい町・おかげ横丁

 赤福本店などが並ぶ参宮道がおはらい町。その一角におかげ横丁がある。おかげ横丁にある豚捨というコロッケを買い求める人の行列ができている店で伊勢(松阪)肉の牛丼とコロッケを食べた。通りの店では真珠なども格安の値段で販売されている。現代でも、参宮を口実にした物見遊山の旅を楽しんでいる人が多いようだ。

おはらい町 赤福本店 おかげ横丁 おかげ座の展示



一里塚

 東海道と分岐する日永の追分から伊勢神宮内宮まで20里近くあると思われるが、一里塚はほとんど見かけられない。まず、日永の追分からすぐのところ、国道23号から最初の裏道の旧道に入ったところの国道23号沿いに一里山というバス停がある。また、津と松坂の間の三雲町小津に一里塚跡の石碑がある。

大治田 小津



路上観察

  

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