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杜拉拉升职记 ★★★★★ |
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2007年のベストセラー小説をTVドラマ化した、いわゆる“白領ドラマ”で2010年春の作品です。仕事も恋愛も一挙両得、80后の夢のサクセスストーリー。 若干設定は異なりますが、ドラマ以前に、映画化、舞台化され、主役の白領 杜拉拉を、それぞれ徐静蕾、姚晨と当代人気女優が演じています。中では、ドラマの王珞丹が一番若くて親しみやすい! 舞台は、ドラマでは上海の世界ランク500に入る外資系企業ということになっています。 中国臭がほとんどないトレンディドラマなので、サクサクお気楽に鑑賞できるのもお奨めの理由の一つです。 休暇に静岡に旅行して露天風呂に混浴するシーンもあります。仕分け対象の静岡空港にあわよくば中国人旅行客を、という県の誘致ですね。でも、誘致が下手。茶畑や、どこだか知れないお寺を見せても効果あるかなぁ…。露天風呂だって、海とか富士山が目の前に迫ったロケーションが他にいっぱいあるのに…。静岡県、チャンスを無にしちゃいました…。“非诚勿扰”の二匹目のドジョウは失敗です! 会話や言葉も現代的で、比較的簡単。語学の学習にも最適です。 たとえば 「哪壶不开提哪壶, 你留点口德行不行?」 (もう!、またそれを言わなくたっていいじゃない! 少しは言葉のエチケットの配慮があったっていいんじゃないの!) “哪壶不开提哪壶”は、林老師の会話の授業で以前学びましたね。直訳すると「コンロの上の数ある壶(ヤカン)の中から、よりにもよってまだ沸いていない壶を持ってくるんだから!」→触れられたくないコトをよりにもよって持ち出されたときに使うフレーズです。結構、若い人も普通にこういった慣用句を使うんですね。 “口德”は「口の徳→言葉のマナー」。 「对不起管什么用?」(ゴメンが何の役に立つんだい?) 「别怪我没提醒过你・・・」(あとでオレが忠告しなかったとは言うなよ)等など・・・。 こんなフレーズ、しょっちゅう使えそうです。 他にも 玻璃天花板≒ガラスの天井(そのままですけど・・・) 盘库≒たな卸しをする 暗箱操作≒裏工作 潜规则≒情実、コネなどによる裏工作 带薪假≒有給休暇 内幕交易≒インサイダー取引 晋升≒昇進 etc. さて、ストーリーですが、 杜拉拉(王珞丹)は、上海の大学を卒業、民間の中小会企業に就職して2年の白領。美人ではないが、裏表のない元気でやる気満々の女の子です。ストーリーは、ある日社長のセクハラに耐えかねた彼女が外資系企業DBに転職しるところから始まります。 最初は月給5000元の行政部(総務部)の“助理(アシスタント)”職。 上司のローズが突然産休を取ったため、オフィスの改装を全面的に任され、次第に能力を認められるようになります。でも産休から復帰した上司のローズや同僚のミッキーは、彼女に脅威を感じ、あからさまに敵意を向け、彼女をワナに嵌めようとします…。 一方恋愛の方はというと、市場部(マーケティング部)の总监(部長)王伟(李光洁)は、猪突猛進の杜拉拉に最初は反発するものの、次第にその純粋さとひた向きさに惹かれ、自ら杜拉拉に近づいてきます。でも、実は杜拉拉と一緒に入社した美人のデイジーはみんなには内緒だが、彼の離婚した元妻で、しかもまだ彼に未練がある・・・。 杜拉拉の前には、仕事と恋どちらも、強力なライバルたちが立ちはだかっています・・・。 ※大学を出て月給3000元だったOLが、跳槽して月給5000元に、さらに2、3年で年収23万元(300万円近く)の总监(マネージャー)に出世。上海郊外に両親のために120平米のマンションを按揭(ローン)で買えるようになります。本当に現代中国、80后のサクセスストーリーです。 80后の生態も覗えます。 杜拉拉が、退職間際の多一事不如少一事先生、事なかれ主義の行政部のアメリカ人の总监に、陳情するくだりでの台詞ですが 「像我们这一代中国人受的教育就是如果有一天我们死了,回首一生不会为任何所作所为而后悔。」(私たちのこの世代の中国人が受けた教育は、人はいづれ死ぬものですが、その時一生を振り返って、如何なる行為においても後悔がないものであれ、というものです)。 杜拉拉のような正しい方向性をもった理想を抱ける人間は、きっと有意義に楽しく人生を送れるのでしょうね。 “一人っ子政策”下の中国の80后、90后は大学進学率も高く、一方現実には、相応と考える就職先にありつけない“蟻族”なる一群も出現しています。願わくば、日本の一部の閉塞感に陥った若者のように、方向性自体が過度の“自己中”的なものに固執しないでほしいと思うところではあります・・・。 |
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監督: 主演: |
陈铭章 王珞丹 李光洁 李彩华 叶童 etc. .姚 |
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