東京港区 中国語サークル 北京倶楽部

最近「ドタキャン」は、「放鸽子」って言うんです
!!


この日のレッスンのテーマは「急切(jiqie」。切迫している時、つまり焦っている時の会話表現でした。以下、課文の会話から抜粋。

A「这麦克怎么搞的, 这么慢, 约好的今天上午八点半在机场门口见,现在都八点五十分了他还没来。」
(マイクって奴はどうして
こう遅いんだよ。約束は、今日の八時半に空港の入口で集合ってことだったよな。今もう八時五十分だってぇのにまだ来ないぜ。)

B 「他这个人干什么都慢腾腾的,一向都没有时间观念,打个电话催他吧。」
(だいたい彼って男は万事じれったい奴だよ。もともと時間の観念なんかないんだ。電話で急かしてみてくれよ。)

A 「嗨,有些事情磨蹭一点儿不要紧,但我们现在是赶飞机呀,飞机可不等人,这可是火烧眉毛的事情。(拿出电话) 喂, 麦克吗?你现在哪儿?能不能快一点儿, 要赶不上飞机啦,我们等你等得都快急死了。」
(そうだな、世の中には多少遅れたって構わないこともあるけど、俺たちには今飛行機の時間があるからな。飛行機は待っちゃはくれないし、ここは一刻の猶予もならない。(携帯を出して)モシモシ、おい、マイクか?お前今どこにいる?もっとすぐに来られないのか?この分だと飛行機の時間に間に合わなくなるぞ。俺たちお前を待ってもう死ぬほどイライラしてるんだぜ。)

C「你们着急,我比你门更着急, 我催了司机好几次了, 可是有一两个路口的红绿灯坏了,又碰上堵车,我也没办法呀。」
(お前たちもイライラしてるんだろうけど、俺の方がもっと焦ってるんだ。俺だってもう何回もタクシーの運転手に「もっと急いでくれ」って催促してるだぜ。でもところどころの交差点の信号は具合が悪いし、それに渋滞に出くわしちゃってさぁ。俺にもどうしようもないんだよ。)


上記課文の青字が「急切」の原因ともなる「ノロノロ、グズグズ」の表現。赤字が「イライラ、切迫、急いでいる」表現です。こういうシチュエーションよくありますよね。

慢腾腾(mantengteng)はこうして使います。
这样慢腾腾地做,什么时候儿才能做完哪。(こんなノロノロやってたら、いつになったって終わんないよ!)
似たような表現で、おっとりした性格を「慢性子(manxingzi)」、反対にせっかちな性格を表して「急性子(jixingzi)」とも言います。

磨蹭(moceng)も「ノロノロ」を形容する词语ですが、这么磨磨蹭蹭, 什么时候儿才能做完哪と言うと、「グズグズ」感、つまり話し手の「ノロさ」に対する感情が強く感じられることがあります。さらに、磨蹭には本来「擦り付ける」という意味がありますから、孩子跟父亲磨蹭, 要去迪斯尼乐园玩玩儿と言うと、「子供はお父さんにデズニーランドに連れて行けとグズってる」となります。

火烧眉毛(huoshaomeimao)は成語です。「もう眉毛に火が届くほど、眉毛が焼けるほどに事態は火急に迫っている」ということです。
像他那种慢性子人, 就是火烧眉毛了也不会着急的。(彼みたいに呑気な奴は、たとえ一刻を争うような事態に陥ったって慌てやしないさ)。

急死(jisi)は、イライラのあまり本当に死んでしまうわけではありません。同じような「死」の使い方に、笑死, 忙死、气死etc. その程度が大きいことを表現しています。这话把我笑死了(こんな話、おかしくて相手にできないよ)。

さて、今日の課文の登場人物は少しのんびりした性格ですが約束を反古にはしませんでした。友達にもいるでしょう?直前に突然キャンセルする奴って。こういう時は、こう言い返してみましょう。

你昨天怎么放我鸽子(gezi)?(昨日あなた、どうして私の約束ドタキャンしたのよ?)
鸽子とは鳩のこと。でも、なぜ鳩を放つことが約束を守らないことになるのか、林先生も「不知道」。最近の新しい言葉だそうです。
そして、こういう時に言い分けすることを、狡辩(jiaobian)と言うのだそうです。お互いなるべく狡辩しないで済ませたいものですね!。