東京港区 中国語サークル 北京倶楽部

“月光族(yue guang zu)”から“酷抠族( ku kou zu)の時代ですって
!!


今日はテキストを使わず、それぞれが作业(zuo ye 宿題)の作文(彼女もしくは彼のいない友人に相手の理想を聞きながら紹介してあげようか…という内容)を披露して、
林老師が「ここ、どういう意味かわからない。」
「言いたかったのは、○○○の意味なんですけど…」
「う~む、じゃあ、こう言い換えたほうが通じますよ。」
6人の生徒でガヤガヤ「じゃあ、こう言いたいときは何て言うの?」…、ああでもない、こうでもないと楽しくおしゃべりが脱線しながら、アッという間に2時間過ぎてしまいました(笑)。

今回、次々と話題に上ったのが、最近の新語。辞書には載っていない現代を映した流行語、造語ですが、映画やドラマ、北京や上海の若者の会話には欠かせない言葉でもあり、なかなか面白い。

白领(bai ling)≒ホワイトカラー。英語の【ホワイト】+【襟】=白+领子(襟)→白领
 ↓
蓝领(lan ling)≒ブルーカラー。ブルー(青)は、中国語では、青ではありません。

じゃあ、最近は
金领(jin ling)っていう表現もあるそうです。これはゴールドカラー、白领でもより上層の高所得者、頭脳労働者、ビジネスエリートを指すのだそうです。金领は、ちょっとチャカしてでしょうか打工皇帝とも呼んでいるそうです。打工(手間賃で働く→アルバイト)+皇帝(権力者)で、雇われ社長やCEOといったところでしょうか。

さらに、これの女性バージョンが
白骨精
(bai gu jing)≒もともとは西遊記に出てきた女妖怪のこと。現代では上記の“白领”+“骨干”(中堅・中核+“精英”(卓越した人物)で、つまり仕事の中核を担っている有能なキャリアウーマンを指しているそうです。女妖怪からとんだ出世ですが、辞書には「悪女の代名詞としても使われる」とあり、おそらく「お局様」的皮肉を含んだ表現なのかも…。
白骨精は、同様に领干英(ling gan ying)とも言うそうです。


5年くらい前から上海あたりでは、日本なら所謂【ハナコ族】を指して
月光族(yue guang zu)なる一群が羽振りを利かせてきました。月光族≒中国の都市部で、それなりの収入がありながら消費生活に明け暮れて、月給を1カ月で使い切ってしまう若者たちを指します。言葉の成り立ちは、月薪(yue xin)≒サラリー(光線の光ではなく、, の【無くなるまですっかり】食べつくす、売りつくすです。
80后(ba ling hou)≒1980年代、改革解放後に生まれ育った独生子(du sheng zi 1人っ子)世代の20代女性に多いようです。まさに20年前の【ハナコ族】。同様に、サラリーを使い尽くしてしまうので、実際のお財布事情はなかなか厳しいようです。古くは、イソップの【アリとキリギリス】のキリギリスですね。

これから最近脱皮したのが
酷抠族(ku kou zu)抠抠族(kou kou zu)≒(極端にという意味)+(指や棒でほじくる、掘る→細かく詮索する→ケチケチする)。
で、きわめて理性的な消費行動を行いながら、最小のお金で最大の快適さを得ようとする高学歴、比較的高収入の消費者層を指します。一見すると、ケチな一群のような印象を受けますが、全く異なるようです。
彼らは、健康のため、距離が近ければ極力歩きます。遠くても、環境のため、地下鉄やバスなど公共交通を利用。車やタクシーには乗りません。食事は栄養のことを考えて、基本的に家で。モノを買うときも「家庭用サイズ」のお得なものを選びます。家事は自分でこなし、身体を動かすようにしています。こうして節約したお金で、彼ら(彼女ら)は、いまマンションを買っているそうです。

そして、彼らを牽引しているのが、日本でも流行の
剩女剩男≒30代40代で、結婚していない男女。林老師いわく【売れ残り】的マイナスイメージは無いそうですよ。

败犬(bai quan)≒日本の所謂【負け犬】。こちらは、売れ残り
胜犬(sheng quan)、上記の反対もあります(笑)!!

中国って、時間の流れが最近やけに加速してません?
日本だって、20年~30年かけてやってきたことが、わずか4~5年で進行してしまいます


あっ、それから今日はXさんから、有意義な勉強法というか、使えるサイトを紹介していただきました。
下記がそれ。
Learn Chinese & Experts【爱汉语博客】
ここの【Pod Cast】は、無料で中国語で最新中国事情に関するコラムうやニュースが聴けて、中国語で生詞の解説がされ、さらに中国語で内容に関するコメントが聴けます。毎週3回発信されており、内容も京劇のこと、中国人の陰私(プライバシー)、ああ、それから今日の月光族に関すること…多岐にわたっているようです。テキストが掲載されているので、内容が確認できます。
タイトル及びアドレスが【iMandarin Pod.com】となっていることからも推測されるように、どうも基本的にはiPod用の学習ソフトを販売しているサイトでもあるようですが、販促を兼ねてでしょう、免費でiPodにダウンロードできます。
会員のXさんはダウンロードして通勤途中に勉強しているようですよ。

※ついでにiMandarinMandarin(マンダリン)の語源について薀蓄をひとつ。
Mandarinとは、英語で北京語もしくは普通語のことですね。なぜ、マンダリンっていうかご存知でしょうか
実は、满大人(man da ren)のことなんですって。
清朝時代、中国は満州族が築き、北京に宮廷を構えて政務を執っていました。そして、西欧との交易は、広州などに限定された鎖国状態。当時の広州の商人など一般人は、広東語を使っています。ただ、北京から派遣されてきた役人との交渉には北京語が必要でした。役人官吏は、大人(da ren)です。だから、広州に交易に来ていた西欧人たちは北京語のことを「マンダリン」と呼ぶようになったんですって