東京港区 中国語サークル 北京倶楽部

「初次见面」って挨拶するのは、日本人だけだって?
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初級のテキストでよく、初対面の挨拶に「初次见面」ってありません?でも、ドラマや映画でこんなセリフ聞いたことありますか?
ありませんよね。宋先生曰く
「言ってるの日本人だけだよ。上海の会社なんかだと日本人と付き合いがあるから、聞いたことあるけどね」。
じゃあ、初めて会った人にはどう挨拶すればいいの?

「英語と同じだよ、普通は你好で構いません。だいたいこれで済みます。少し丁寧な言い方だったら能认识你很高兴とか能见到你很高兴。ナンパする時なら你好! 好像在哪儿见过你? (あなたとどこかでお会いしましたっけ?)かな(笑)。」

「でも、初次见面で充分意味は通じてるから大丈夫。むしろ相手に自分が外国人であること、日本人であることを認識させてから会話した方が、相手もゆっくり標準語で話してくれるから安心かもね(笑)。“初次见面”は日本語の“はじめまして”の直訳だね。これは日本人と中国人と視点が少し違うからかもしれない。日本人は“初めて会う”ことに緊張感とか新鮮さをすごく感じるけど、中国人は緊張感より会ってとにかく“嬉しい”という気持ちを伝えたいという方が優先しているのかも。」

「それからね、日本人はその後によく“请多关照”って言うでしょ?これも中国ではあまり言わない。挨拶で言う“よろしくお願いします”なら“请多指教”かな。前者だと“少し手心を加えてくださいな”っていうニュアンスが入るから初対面では使いません。でもそれも日本人とビジネスの付き合いが多い上海辺りでは最近使わないでもない。コレって単純に“よろしく”じゃなくて、やっぱり深い意味があるのかなぁ?皆さんも挨拶で使うなら、中国では“请多指教”の方が一般的ですよ。」

言葉は地域や所属する社会、それに年齢とか互いの関係性、さらには話す主体である個人の個性に非常に大きく影響されます。
中国語は4000年、5000年の歴史があるので日本語ほど変化していないかもしれませんが、それでも言葉は活きています。
そう思いながら先生の話を聞いていると、もっと興味深くなります。