東京港区 中国語サークル 北京倶楽部

变得比你们穷了……キミたちより貧乏になったよ!

本日の講読は、中国の新浪博客の人気のブログから「中国人美国人饭桌上的有趣对话」。
内容は、20年前にアメリカに移住し米国籍を取得した“美国人”が10年ぶりに里帰りした折りの同窓会の宴席でのエピソード。近年、中国の大躍進は世界が認めるところですが、この“美国人”も、表題のように
次回来…、我感最大的化就是得比你们穷」と、母国中国の変化に驚嘆しているというものでした。

“美国人”はこうも言っています。
到美国工作的国内的人个月两百块钱不瞒你们说回国的候我心里有自己是富人的感
(僕がアメリカで仕事し始めた頃は、中国本土じゃあ毎月200元ほどしか稼げなかったんだよ。だからさ、ホントのことを言うとね、その頃帰ったときは、心の中じゃあ、何だか自分が金持ちだって感じがあったのにさ…。)

※“不瞒你们说…”は、会話で重宝しそうな言い回しです。
「あなた方を欺かないで言うと→本当のことを言うと」。
说实话…”よりも、カジュアルな感じがしますね。

ところが、今年里帰りしたときに“高鉄(高速火车)≒新幹線”乗った“美国人”は
说实话坐在350公里的高速火上我真有一从落后国家来到了先国家的感,那和我二十年前第一次从北京来到纽约时候的感似呢
(正直言うとさぁ、時速350キロの高速鉄道に乗ったときなんて、まさに後進国から先進国にやってきたって感じがしたよ。それって、オレが20年前に初めて北京からニューヨークに渡ったときの感覚とすごく似てた。)


講師の宋老師も実際、最近の中国本土の同期の金持ちぶりには感心するやら、羨ましいやら…。10年前とは立場が逆転しか感があるそうで、留学組としてはちょっとした“焦燥感”もお持ちだそうです。

でもまあ、中国にはこんな俗語があるから仕方がないか、とも。
马无夜草不肥
人无横财不富

馬は夜盗み食いしなければ太らない
人は不正な手段で儲けなければ富まない

先生曰く、「僕はあくどいこと、やってないって証拠でしょう(笑)。」

※ちなみ、今日のテキストの中で出てきた下記の表現も、使えそうなのでおさらいしておきます。
当初没有经济头脑,到了今天想只得硬着头皮挨宰
(当初は経済的センスがなかったから、今頃になって家を買おうなんて思ったら、どうしたってボッタくられるしかないじゃないか。)

只得
(zhi3 de2)≒只好 =~するしかない、せざるを得ない

硬着头皮
≒ いやいやながらも思い切って~する
たとえば、硬着头皮把这碗苦药喝了下去(無理やり苦い薬を飲み干した)、というように使います。
硬着头皮”は、「いやいやながら敢えてする」ことですが、心の中では「そうすべきだ」だと自ら思っている場合に使います。
勉勉強強”も「いやいやながら無理やり~する」という意味ですが、こちらは「人から強要されて仕方なく~する」意味合いが強い。たとえば、勉勉强强答应了(仕方なく承諾した)。こちらは、自分では納得していないが、他人から強要されて仕方なく承諾したという意味合いになります。

挨宰(ai2 zai3)≒は~を蒙る、受ける は屠殺する→客に法外な値段をふっかける、騙す
バーなどで法外な料金をふっかけられたときに使います。
同様に、そんな店は
刀子磨得亮亮的(包丁をピカピカに磨いで、獲物を待っている)とも形容するのだそうです。こちらは鸿门宴(客人を陥れようとする招宴。秦の都、咸陽を占領した漢の劉邦が、楚王 項羽の前進基地である鴻門を訪れて会見した際、招宴の席で項羽が部下に命じ、剣舞の途中劉邦を殺害しようとした故事から)が由来だそうです。