東京港区 中国語サークル 北京倶楽部

比較表現「我的汉语没她说得好」 …私は彼女ほど中国語が上手くありません。


没有”を使った比較表現をマスターしておくと、何かと会話がスムーズになります。
でも、その前に基本的な比較表現をおさらいしておきましょう。

A)
“△は▼より~だ”という比較文、私たちが一番最初に習うのが“”を使った構文です。
「△比▼~」で、例えば

1)我有钱(君は僕より金持ちだ)。
2)哥哥我高多了(兄は僕よりずっと背が高い)。

※比較の程度を表わす場合は 2)のように「高多了 形容詞 + 程度を表わす補語 + 語気助詞)」もしくは「高得多 形容詞 +程度補語を表わす +その程度を表わす形容詞 )」を用います。もちろん、その程度が「少しだけ」という場合は「一点もしくは一些」を使います。

しかし以下のようには言わないので、注意しましょう。
×)哥哥比我
は日本語では「さらに、よりいっそう」という意味ですが、この比較は主語自身の時間軸に沿った比較を表わす場合が多いようです。主語以外の比較には用いません)
×)哥哥比我
(「自分も背が高いけど、兄はさらにもっと高いんだ」という意味では言えないこともありません)

B)
表題の “没有”を使った比較表現。
我的汉语()她说得好
直訳すると、私の中国語は、彼女が上手に話すという状態は有していない→つまり「私の中国語は彼女ほどの上手さはない→「私の中国語は彼女ほど上手くない」

【主語】我的汉语+【述語】(動詞)+她说得好(この場合、この句子が動詞の目的語と考えられます)
【主語】は、【目的語】の示す状態の程度を【動詞】のだと言っている、つまり有していない、という言い方ですね。

中国語はどうも非常に柔軟な言語なようです。
上記のように、動詞の目的語や主語が必ず名詞でなければならないものではなく、丸々ワンセンテンスだったりすることはよくあることです。

なお、中国語のネイティブ度としては、 “没有”を使った比較表現の方がより一般的なようです。
他の例文を挙げておきましょう。

东京那么哈尔滨冷(東京はハルピンほど寒くない)
我太太没有你会做菜(うちの家内は、あなたほど料理が上手くない)