東京港区 中国語サークル 北京倶楽部

「有感东日本大地震」


地震の影響で3月休講したため、宋老師の授業は1月半ぶりとなりました。
やはり最初の話題は「大地震」。仕方ないですね…。
10年以上日本で暮らされている老師でも、「エッ、大阪は揺れなかったの?」

ということで、「講読」のテキストに取り上げたのは、表題の、東京在住で旅日华人女性が書いた今回の大地震に関するブログ。
比較的東京での仕事、生活が長い方のようです。そんな彼女や中国人男性の老師と、我々逃げるに逃げられない日本人の受け止め方の違いを感じながらも、外国の方々の反応は理解できます。
私たちが慣れない外国で同様の状況に遭遇したら、やはり同じ行動や思考をするでしょうね。


彼女のブログの後半で、今回の地震と原発事故で感じたことを以下5項目に要約しています。

1)信任日本防灾警系,听到地震警,毫不犹豫,一定要赶快去避所。建筑量也都很 孩子不用太担心。
(日本の防災警報システムは、すばらしい。地震警報が鳴ったら、即座に避難場所に逃げられます。建物も品質が優れている。学校に行っている子供の心配はしなくてすむ)そう、四川大地震のときは、多くの学校が、手抜き工事の人災で潰れてしまいました…。

※建筑质量过硬!
「品質がよい」ことを、中国語では「质量过硬」というのだそうです。
でも「过硬」は「すごく硬い」ことではありません。
这个食品过硬」といえば「食品の安全性等、品質が高い」ことを指します。
決して、ビスケットのような食品が「硬い」という意味ではありません。

2)深感日本人素很高。相信灾区的民众都很不安,但大家彼此信遵守公共秩序,排队领取救援物所有人主,不抢购,不囤食物,留最需要的儿童老人,到没有大的混乱。
(日本人の資質の高さに感動。被災地では、みんな不安な気持ちでいっぱいなのに、お互いの人間を信頼し、公共秩序を守っている。救援物資はきちんと並んで受け取るし、トイレだって誰かが自主的に掃除する。買占めや買いだめはしないで、もっとも必要としている子供や年寄りを優先させていて、大きな混乱は見られない。)

3)位。核站是很失,但位的50位英雄人敬佩。
(職場死守の精神。原発はうまくいかなかったが、原発の現場を死守している50人の英雄会社員には敬服している。)

確かに…。日本の現場はきちんと自分の職務を果たします。でも、英雄なんていないにこしたことはありません…。


4)日本政府无能!核站遭灾,怎让东力独自理。
(日本政府無能! 原発が被害に遭ったのに、どうして民間の東電だけに処理させようとするのか!)
日本政府无能というのは、残念ながら世界共通の認識のようです。
でも、“政治”を弱くしたのも、我々日本自身の選択ではありました…。一応、民主国家です…。

5)日本规则,条条框框繁。普通老百姓想要捐物都没有格,批。定的?
(日本は規則がこまごま煩雑すぎる。一般人が援助物資を寄付しようとしてもできなかったり、審査が要る。こんな決りごと、誰が決めたのよ。ホントにバカなんだから!
やはり、確かに、ですね。
でも10数年前の阪神淡路大震災の時は、みんな一斉に現地に物資を送りました。その結果、現地の分配にテマヒマかかり、せっかくの善意を無にしてしまった経緯がありました。
ほら、中国でも
磨刀不误砍柴工(急がば回れ) ともいいますから…。

※蛇足ながら
脑子进水! 」とか「脑子有雾」、または「神经病!」は、夫婦喧嘩などでもよく使われる、日本語の「バカねぇ」「アホやなぁ」に相当する言葉だそうです。ドラマでも、よく出てきますね。

さすがに日本に住んでいるだけに、彼女の感想は、外国人としては公平で妥当なものだと思います。
とにかく、日本から離れないでいてくれて、うれしい!!