東京港区 中国語サークル 北京倶楽部

「不是~、而是~(~でなく、~だ)」


今日の「作文」は、いわゆる“構文”の学習。テキスト第一課「他不是去看电影,而是去医院看朋友」
「AでなくてBだ(AもBも並列もしくは同格の述語)」という表現です。
会話でも書面でも一般的かつ使用頻度も高い構文ですので、絶対マスターしておきたいものです。

おさらいに、いくつか例を挙げておきましょう。

1)不是来作客, 而是来做工作的请给我分配工作吧
 (私は客になりに来たのではなく、仕事をしに来たんです。だから仕事を割り当ててください。)
※上司が仕事を割り当てる場合は、動詞は“分配”を使います。
でも、部下が上司に仕事を替わりにやってほしい場合は“分配”は使えません。
我给客方打电话」etc. 失礼にならないよう“”“”を使いましょう。

2)唱京剧我不是科班出身, 是半路出家的
 (京劇を演じるのは、私は正規の教育を受けたわけではなく、途中からこの道に入ったのです。)
※“科班出身”≒科班とは、旧時俳優志願の少年を集めて小さい時から芝居を学ばせた劇団組織のこと。現在ではこれに喩えて、科班出身は正式の教育や訓練を受けたプロパー出身を指す。たとえば会社などで学卒で新人として入社し継続して在籍している社員は「我是科班出身」ということができます。
科班出身に相反するのが“半路出家”。「人生途中で出家する」が本来意味するところですが、こちらは成語として「途中から転職、道を変える」意味でよく使います。

3)不是不知道, 而是装不知道的
 (彼は知らないのではなく、知らないフリをしているのだ。)
※“”≒装う→フリをする。

4)我的父亲不是老师, 而是医生
 (父は教師ではなく医者です。)
これは、一番簡単ですね...。


今回の構文は比較的理解しやすいですね。
でも、日本人は
不是A就是B」の表現と混同しやすいので、注意!
意味は全然違います。こちらは「AでなければB、二者のうちどちらかだ)
たとえば
不是你去就是他去, 你们俩必须去一个。(お前が行かないのなら彼が行けばいい。でもお前たち二人のどちらかは行かなければならないよ。)