K地区では大震災等の災害に対処するため【災害対策本部マニュアル】が整備され、実際に大震災が発生した場合にはそれに基づいて避難および対処をするようになっていました。


 そのマニュアルには、対策本部長及び副本部長・情報収集班(点呼結果集計、収集情報の見える化、結果報告等の各係)・自衛消防隊(捜索、救出、救護、消火等の各係)などの組織図、それぞれの責任者責任者不在時の代行者担当者名前、それぞれの役割行動などが詳細に記述されていました。


 毎年秋に 大震災発生という想定のもと、マニュアルに従って 避難対策本部の設置各役割に基づいた行動訓練 が行われていました。
 訓練の中では、火災が発生したり 試験棟に閉じ込められた人がでたりしたという想定で、対策本部長が 自衛消防隊(消火係・救出係)の出動を判断した後、放水をしたり カッターで模擬的に扉を切ったり していました。
 訓練後は、問題点を洗い出し、組織やマニュアル、また、訓練の在り方の見直しが行われていました。


 実際に 対策本部の一員として 役割を担ってみると、訓練ながら K地区の全員が集まる中で 適切かつ速やかに任務を遂行するのは結構難しいのが分かります。
 いざ 本当に震災が起こって 建物が壊れたり 怪我人がでる中では、さらに ずっと難度が増すのだろうなあ と思いながら、訓練の大切さを実感していました。


 余談:東日本大震災の経験の活用

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