2015年初めからは 新たに安全課課長就任となりましたので 安全管理が改善されるのではないか と期待したのですが、根付いてしまった 形だけ整える という悪い習慣から なかなか抜け出せないようでした。


 この年の2月、路地から飛び出してきた自転車にK地区への通勤者の車が接触し、自転車の人が打撲傷を負うという事故がありました。
 その事故の対策として「信号機の無い優先道路で、左右の道路に止まれの表示があっても、即時停止できる速度で通行」という指令が 安全委員会で出されました。


 現実には、数多くある路地からの飛び出しを警戒して、即時停止できる速度 で 運転し続けることはできません。
 事実、K地区へのα社通勤バスも 時速40kmの法定速度で 走っていましたし、車通勤の方々に聞いても、誰も 時速10kmとか15kmとかの 即時停止できる速度で 運転してはいませんでした。


 つまり、できもしない、また、守らせる気もない指令 を 委員会として 出していたわけです。
 「形だけの指令・守れないルールは、ルールを守っていこうという健全な風土に害がある」と訴えても 受け入れられることはありませんでした。


                   戻る ⇒ 第6節
                   戻る ⇒ 第三章目次