第二章で述べました安全課の数々の問題を安全委員会の議題に載せ、根本原因の究明・対策・再発防止を実行するように求めました。
前節で述べましたように「議題にしないなら 本社の安全推進部に上げます」という通告で、ようやく2014年7月度から9月度の3回にわたり 安全課の“不適切な安全管理問題”が俎上に 載せられることになりました。
これで 管理側で発生した問題も、現場で発生した事故やヒヤリ同様、社是であるαウェイに則り、“なぜなぜ”を繰り返して根本原因に迫り、根っこからの対策が図られることを期待していました。
が、実際に行われたのは、ただの「対策しました」という儀式でした。
以下に “形だけの改善事例” のいくつかを紹介します。
事例1)許可制暖房用電気ヒーター無管理使用の2年越え放置問題
事例2)網戸の落下対策の長期放置と水平非展開問題
事例3)リスクアセスメントの内容開示拒否問題
事例4)新型二次電池評価用設備導入時の安全確認無視問題
以上、“形だけの改善事例”における「原因と対策または回答」を 一部ですが 紹介しました。同様な「原因と対策または回答」が ほかに10件あまりあったのですが、2014年7月8月9月の3ヶ月に渡り 安全委員会は不毛な時間を費やしていました。
7月度の委員会で安全課による不適切な安全管理問題の対策は、 第一章6節の余談 で例に挙げました “マンホールの蓋 確認作業時の安全管理問題” で言えば、「もう蓋は元に戻しました、だから安全です、これでいいでしょ、これから安全に注意します」といったレベルのものでした。
本質的な原因に迫れていないのは 7月度の時点で明らかでしたので、8月度以降の委員会で修正を図れたはずなのですが、8月度も9月度も 問題の本質に近づこうとせず、“不適切な安全管理問題の原因究明と対策” は終了 となってしまいました。
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