第二章1節 で述べました本問題における指摘
なぜ 許可制の暖房用ヒーターを何年間も放置状態にされたのでしょうか?
では、安全委員会で 安全課から以下のような“原因”と“対策”が示されました。

 原因:情報共有力の低さ、および、対応意識の低さ

 対策:@4月度安全委員会にて回収告示、5月度回収完了
     今後すべてを新規貸出しとしてリスト管理を徹底し、
     使用期限管理とともに4月末に一括回収を実施する
    A課員で検討会を行い過去の事例を見て鈍っていた意識と
     安全感受性を高めていく


 安全課は、K地区員を指導安全意識や危険認識力を高める立場 であるにもかかわらず、
なぜ 安全に関する情報を 共有する力低かった のか?
なぜ 対応意識低かった のか?
が 明確にならなければ 対策のしようがないはずです。


 しかし、“原因”をまともに究明しようともせず、さらには“形だけの原因”との整合さえないまま“対策@”として、「マンホールの蓋は戻しました」と 同次元の“対策” を “回答” としていました。


 上司たちや安全委員会は、本来 上記のような“原因”と“対策”で良し とするはずはなく 当然見直しを求めるはずなのですが、見直しがされることはありませんでした。
 これが K地区の安全管理の現実 となってしまっていました。


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