第二章12節で述べました安全管理者の担当部署と責任内容の不明確問題を改めて安全委員会に提起しましたが、検討されることはありませんでした。


 安全委員会では、K地区や他地区で起こった様々な事故やヒヤリ、また、K地区で安全を守っていくために必要な事項が伝達されます。
 それらの情報を 確実に各部署での活動に反映していく必要があるわけですが、そのためには 安全管理者の 担当部署 と 責任内容 を明確にしておく必要があります。


 J地区の開発部門の担当者が K地区で日常的に試験を実施していましたので、情報伝達の谷間に陥りやすい状況にあり 特に注意が必要でした。


 ところが、J地区の開発部門に対して 責任を持つ安全管理者が 明確化されていなかった わけです。


 となると、J地区開発部門の開発者に対して 誰も情報伝達をしなくなりそうです。実際に 予想通り 起こりがちなことが起こり、3節で述べましたが、J地区在籍の安全管理者は K地区の安全掲示板に 一度もアクセスしていません でした。


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