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言葉は、時代と共に変化しています。中国語も活きています。 辞書も間に合わない新語や口語の表現を、最近のニュース、映画や中国ドラマの中からピックアップしていこうと思います。 映画やドラマは、会話の学習にはまたとない教材ですね。 |
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それって、あたしの足元を見てるってわけね? | “来美国旅游怎么样? 一切我来安排。” “你这是乘人之危吧? ” 「アメリカに旅行にでも来ない? 全部僕がお膳立てしてあげるよ。」 「あなたのそれって、困ってるあたしの足元を見てるってことね。」 《阿司匹林》 から。 自らが書いた芸能記事で女友達をスキャンダルに巻き込んでしまい落ち込んでいた女芸能記者に、かねてから彼女をモノにしたいと思っている風貌さえない中年実業家が、気分転換にアメリカ旅行を誘う。そのとりあえずの返事が、コレです。 乘人之危(cheng ren zhi wei)≒人の困難に付け込むこと。成語です。 |
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あなたって、肝心な時に当てにならないんだから! | “今天我特地向医院里请了一天假, 赔你老太太。” “关键时刻就指望不上你了。” 「今日はわざわざ病院に休暇をとって、君のお母さんに付き合うんだからな。」「(何言ってるのよ)あなたって、肝心な時に当てにできないじゃないの!」 《中国式離婚》から。 指望=当てにする、頼りにする。“指望你了”で、「あたなを当てにしてるわ」、逆に“指望不上你了”となると「当てにできない」。また、“指”だけでも「当てにする」という意味で使えます。ただし肯定の時は“指着你”(必ず“着”を伴う)否定の場合は“他可实在指不上”「彼って本当に当てにできないんだから!(可はもう、本当にっ、という強調)」とも言えます。 |
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こんなに買い込んで、作るアテはあるの? | “你买这些东西有地儿做吗?” “当然有地儿了。” 「こんなに買い込んで、作るアテはあるの?」「当然あるわよ!」 《新結婚時代》 から。 “地儿”≒“地方”で、「場所、スペース→根拠、きまり、アテ」。一人暮らしの独身女性が春節前に食料品をたくさん買い込む様子に、彼女を密かに思う年下の男性が荷物を運んであげてこう聞きました。一家団欒の“正月”に、彼のいない一人暮らしの女性は息苦しいくらい辛い! ちなみに、他说话没地儿といえば「彼の話はアテにならない。」 |
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私の言い方が悪かったわ。 | “我用词不当。实在 对不起。” 「私の言い方、言葉が適当じゃなかったわね、本当にごめんなさい。」 《新結婚時代》 から。 せっかく苦労して作ってくれたご飯を「おいしくない、買ってきた方がマシよ。作るの嫌なら、もう作らなくていいわよ。」定年退職した夫にこう言ってしまって、しばらくして妻が謝まる言葉。 |
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お疲れ様! じゃあ、僕が弊社を代表して、君たちを慰労してあげよう。 |
“今天可把我累死了。” “大家都很辛苦吧。那我代表鄙公司犒劳大家一顿晚餐。” 「今日、本当に疲れちゃったわ。」 「皆さん、ご苦労様。じゃあ、僕が弊社を代表して皆さんを晩飯で慰労してあげるよ。」 《丑女无敌》から。 中堅広告会社を後継したばかりの花花公子(huahua gongzi ≒プレーボーイ)の新社長、可愛いモデル達の集団にさっそく声を掛ける場面です。 “我代表鄙公司犒劳大家一顿晚餐。”ビジネスの場面で大いに使えそうなフレーズです。 |
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色気づかないでよ! | “好男人都跑哪儿去了? ” “别思春了! ” 「いい男ったら、みんなどこ行っちゃったのかしらねぇ。」 「やぁねぇ、色気づかないでよ!」 《阿司匹林》 から。 妙齢の女友達同士の夜の電話の会話から。「この頃、いい彼いる?」「周りにまともな奴いるわけないじゃないの。」と来て、次の言葉が上記。 思春(si chun)≒異性を想う。怀春(huai chun )とも言います |
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上を見たら、足りないさ。でも下を見たらいい方だよ。 | “你不愁吃, 孩子不愁穿。过日子, 比上不足, 比下有余。” (ni bu chou chi, haizi bu chou chuan. guo rizi a, bi shang buzu, bi xia you yu.) 「お前も子供も衣食に困ってるわけじゃない。そりゃあ、暮らし向きっていうのは、上と比べりゃ足りないだろう。でも、下とくらべりゃあ、すいぶん余裕じゃないか。」 《中国式離婚》から。 奥さんに「稼ぎが少なくて小学生の息子の教育費が満足に捻出できない」と言われた公立医院のヒラの医者の夫の返す言葉です。 《新結婚時代》では、こんな言い方も。 “个人有个人的命, 人比人得死, 货比货得扔。” (ge ren you ge ren de ming, ren bi ren dei si , huo bi huo dei reng) 「人には人の定めがあるのさ。自分の境遇を人と比べてたら腹も立って活きちゃいけない、人の持ち物を羨んでたらこんなもの持っていられないんだ。」 民工の兄が工薪族(gong xin zu)=サラリーマンの弟に言った言葉。 |
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おじゃま虫 | “给某某夫人当陪衬, 当电灯泡。” (gei moumou furen dang peichen, dang dian deng pao.) 「どうせ、私なんか某夫人の引き立て役になるだけ、とんだ《おじゃま虫》になるだけよ。」 《中国式離婚》から。 昔のボーイフレンドから同窓会に誘われて断った理由を、夫にこう告げた。 电灯泡は、本来その形から「電球」のこと。相手を明るく照らし出すモノだから、「引き立て役」とかさらに転じて「おじゃま虫」という意味で使われています。「引き立て役」の従来の言い方が“陪衬”。“陪衬”は、映画や演劇の背景の造形物のことも言います。要するに「引き立て役」ですね。 |
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おじゃんになる。 | “他的奖金肯定泡汤了。” (ta de jiang jin ken ding pao tang le) 「彼の今度のボーナスは絶対おじゃんになるわ。」 《新結婚時代 》から。 “泡汤”は「おじゃんになる」「だめになる」「ふいになる」。農村育ちの夫の親類が大挙して新居に押しかけて来て散財させるものだから、妻が友達にこう愚痴りました。 |
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大きなお世話って奴かい? | “我说老姐呀。” 「とんだお節介、大きなお世話って感じかい?」直訳すると「オレって、とんだ世話焼き婆さんみたいなこと言ってるかい?」 《中国式離婚》から。 バーで飲んだくれて寝ていたら、マスターが枕をプレゼントするよ、と言いながら「こんなところで女の子が飲んだくれてちゃ駄目だ」諌めた後に、このセリフ。 「おせっかい」は、“多管闲事”、“爱管闲事”などいうけれど、こっちの方がグッとくる! |
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お手柔らかに。 | “今天随便点啊, 我请客。但有一点儿手下留情。” 「今日は好きなもの、頼んでいよ。僕の奢りだ。でも、多少お手柔らかにな。」 《新結婚時代》から。 “手下留情”=「お手柔らかに」。昇進祝いに部下たちを連れてレストランに行った夫が言った言葉です。 |
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そうまで言われたら、及ばずながらやりましょう。 | “我现在很忙, 但是既然老板发话了吧, 我就勉为其难。” 「そりゃあ忙しいですけど、社長がそうおっしゃるなら、及ばずながら私が何とかしてやりましょう。」 《丑女无敌》から。 “勉为其难(mian we qi nan)”≒力の及ばないことを無理に引き受ける.こと。成語です。“勉”は勉強(mian qiang)≒しぶしぶ人から言われて仕方なく。“为”は二声で、事を成す、という意味。 そして、“既然~、就~”は、「~である以上、~だ」の構文ですね。同様の例文として 您既然这么说, 我就不客气了。 「あなたがそこまでおっしゃるなら、私も遠慮しないことにいたしましょう。 目上の方にご馳走や土産物を奨められた時に、便利なフレーズです。 |
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駆けつけ三杯 | “你迟到了, 罚三杯吧 ! ” 「お前遅れたんだから、駆けつけ三杯だ!」 《中国式離婚》から。 友人の結婚式に遅れて来た主人公に、友人がこう言って無理やり酒を三杯飲ませました。 “罚”は罰する、罰則としてくらいの意味の動詞。“罚你三杯”、“罚酒三杯”を省略した形ですね。 |
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金遣いが荒い。 | “你以前花钱太大手大脚了。” 「お前これまで、ちょっと金遣いが荒かっただろ。」 《新結婚時代》から。 “大手大脚”(da shou da jiao)は、お金をパッパと気前良く使うこと。妊娠して仕事が続けられなくなった妻が亭主に「もう少し節約しろ」と暗にこう諌められる。 |
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変わらないわね。 | “你没怎么变, 还是那么帅! ”(ni mei zenme bian, haishi name shuai ) “认错人了吧”(rencuo ren le ba) 「あなた、全然変わらないわね、相変わらずカッコいい!」「人違いだろ?」 《非诚勿扰》から。 結婚相手募集のネット広告を出した秦奮がハイソなティルームでまだ見ぬ約束の相手を待っていると、見知らぬ所謂女装の“オカマ”らしき男性が声を掛けてきました。“没有变化”でなく“没怎么变”ってところが口語っぽい! また、「人違い、見間違い」は“认错人”。さらに「書き間違い」は“写错了”、「言い間違い」なら“说错了”。 |
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あなたって、ちっとも気が利かないんだから! | “你还傻站在这边干嘛? 去追他呀。你一点儿眼力见儿都没有! ” 「そんなとこにボーッと立っててどうすんのよ。早く彼を追い駆けなさいよ。あんたって、ちっとも気が利かないんだから!」 《新結婚時代》から。 “眼力见儿”は「目先が利く、気が利く」こと。夫が「離婚だ」と飛び出して行った直後、妻が弟に言った言葉。 “眼力见儿”は下記のように使います。 他那个听差的很有眼力见儿。(ta neige ting chai hen you yan li jianr ) 「あのボーイはよく気が利く。 |
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彼ったら、あれで私の機嫌とってるつもりなのよ! | “瞧他献殷勤的。”(qiao ta xian yin qin de ) 「ほら、彼ったら機嫌とってるのよ。」 《新結婚時代》から。 “献殷勤”は、「親切を献上する→つまり機嫌をとる」こと。夫婦喧嘩したあとの夫が、妻のほんの些細な荷物まで持ってあげるので、妻が女友達にこう言う。 |
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コンプレックス | “太过分了! 那人有处女情结。” 「ひどいわ! 彼女は処女コンプレックスがあるのよ!」 《新結婚時代》から。 “情结”は、「心の結び目→しこり」、つまり「コンプレックス」という意味。 |
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前線(低気圧) | 受活跃的锋面影响,日本九州北部等西部各地区出现强降雨天气。 (活発な前線の影響で、九州北部各地では豪雨が発生しました。) 《NHKニュース》から |
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せっかく好意で言ってあげてるのに! | “别管我的事儿。” “不知好歹! ”(bu zhi hao dai ) 「もうオレのことは構わんでくれ!」「せっかく言ってあげてるのに、わからずや!」 《中国式離婚》から。 「上手くいかないなら私のように早く離婚した方が、あなたたち二人のためだ」とアドバイスしたのに「構わないでくれ」と言われ、つぶやくように言い返した言葉。不知好歹には「人の好意を無にする」という意味あり。 |
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そのつもりで覚悟しておいてくれ。 | “你做好思想准备。” 《中国式離婚》から。 女性の同僚と一緒だったことが妻にバレたと思った夫が、同僚の女性に告げた言葉。 普段の会話で出てくる中国語の“思想”は、「考え」「心づもり」くらいの意味で使われています。 |
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その辺で降ろしてよ。 | “你靠边停一下。我自己打车回去。” “我必须要把你送到。” 「その辺で停めてちょうだい。私自分でタクシー拾って帰るから。」「そうはいかない、君を送って行くよ。」 《新結婚時代》 から。 分かれた男のクルマに乗った彼女が、途中で彼にこう言った。「適当なその辺で」は“靠边”を使うんですね。 |
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釣った魚にエサはやらないっていうだろ。 | “俗话说得好呢, 已经上钩的鱼了, 何必再喂鱼饵啊?” (suhua shuo de hao ne, yijing shang gou de yu le, hebi zai wei yu er a) 「昔から俗によく言うじゃないか、釣った魚にエサはやらないってさ。」 《新結婚時代》 から。 バレンタインデーの晩に「奥さんと今日はどこのレストランに行くんだい?」と聞かれた新婚の夫が「回家(hui jia)家に帰るよ」と答えると、聞いた同僚がこう言いました。日本でもまったく同じ表現ですね。 |
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転職するの? | “我不想干了, 我想辞职。” “啊? 辞职? 是不是想跳槽啊? ” 「もうやりたくなくなっちゃったの。退職したいと想ってるのよ。」 「エッ、退職? まさかもっといいところに転職したいんじゃないわよね?」 《阿司匹林》 から。 不想干了(bu xiang gan le )は、了(変化を表わす了)が付くことで、“やりたくない”から“やりたくなくなった”に。 中国でも都市部で流行の“転職”は、跳槽(tiao cao)=鞍替えすること。語源、はウマが自分のカラになった、かいば桶を飛び越えて他のウマのかいば桶にエサを食べに行くことから来ているそうです。より条件の良いところへ転職するという意味で使います。 |
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名乗るほどのものじゃあありませんけど…。 | “你贵姓?” (ni gui xing ?) “免贵姓李。” (mian gui xing li ) 「お名前は?」「いや、名乗るほどの者ではありませんが、李と申します。」 《中国式離婚》から。 交際相手の女性が男性とレストランで食事をしているところに出くわして、相手の男性に慇懃無礼に声を掛ける場面です。 中国人って、初対面で相手の名前を必ず聞きますよね。たとえ、相手に喧嘩を吹っかけようとしている時でも…。吹っかけられた相手が少しビビッて、或いは「本当は名前なんかお前に言う必要ないじゃない」なんて思っている時に言うのが“免贵姓~。” 「貴」なんて付けて聞いてくれる必要ありませんよ、って感じ。 |
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腹が減っては戦は出来ぬ。 | 人是铁,饭是钢。(諺) 「人が鉄なら、そのメシは鋼。つまり、メシを喰わねばどうにもならない→腹が減っては戦は出来ぬ」 《新結婚時代》から。 結婚した娘を心配するあまり、食事が喉を通らない母親を諌めて家族が言った言葉。「どんなに心配ごとがあっても、メシくらいは喰っておけ」という意味。 |
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ハンサムだし、仕事も出来る。 | “一表人才, 业务也好。这他都好, 就有一点不好, 恋爱观不太正确。看人先看貌啊。” “什么不正确, 郎才女貌啊。” 「ハンサムで仕事も出来る。彼はみんないいんだけど、唯一つ良くない点は、恋愛観が不純だってことね。相手をまず容姿で見てしまうことかしら。」 「何が不純なのよ、美男美女で似合いのカップルになるじゃないの。」 《新結婚時代》から。 男性の容姿に対する褒め言葉は“帅!”(shuai)「カッコいいっ!」というのがありますが、これは若い男の子に対して。ある程度地位のある人や大人の男性に対して、もしくは大人の女性からいう場合は“一表人才”(yi biao ren cai )を使います。 同様に“郎才女貌”は、美男美女を指していう言葉です。 |
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自分の息子だからって贔屓目に見てるわけじゃないのよ、でもね。 | “不是我偏向自己的儿子, 今天这事儿, 德南确实没有什么大错。倒是你, 不依不饶就是不给他台阶下。” “您别再说了。我都快后悔死了。” 「自分の息子だからって贔屓目に見てるわけじゃないのよ。でも今回の事では、確かに徳南に大きな間違いはなかったと思うわ。むしろ、あなたよ、そんなに執拗に絡んじゃあ、彼に逃げ道を残してあげないってことじゃないの。」 「もう言わないで! もうとっくに死ぬほど後悔しているんだから…。」 《丑女无敌》から。 费德南の婚約者の李安茜が、徳南の浮気を疑ってアレコレ詮索して彼をコテンパンに問い詰めてしまった晩のこと、彼の母親と一緒にエステに行った折、母親からこう諌められる。 “偏向”は「えこひいき」すること。 “不依不饶”は、不依≒聞き入れない→従わない→勘弁しない。不饶≒許さない、大目に見ない。ということで不依不饶は、容赦なく突き詰める→執拗に絡むこと。 “给他台阶下”は、彼に降りる階段を与える→つまり、彼に逃げ道(チャンス)を与えること、です。 下不来台阶というと、「引っ込みがつかない」という意味に使います。 |
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人前に出すのが恥ずかしい。 | “你为什么不介绍我? 你嫌我拿不出手是不是? ” 「あなた、なぜ私のこと紹介してくれないのよ。あなた、私のこと人前に出すのが恥ずかしいと思ってるのね、そうでしょ?」 《中国式離婚》から。 拿不出手=人前に出すのをはばかる、恥ずかしい。 リゾート地で職場の同僚に出会った夫が妻を紹介することを避けたことに対して、妻が夫に発した言葉です。 这点东西实在拿不出手, 请收下吧。(こんなものでお恥ずかしいですが、どうぞお納めください。) |
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暇だから、ネットを見てたのよ。 | “你干什么? ” “闲着没事儿, 上网看看。” 「何やってるんだい? 」「別に、暇だからネット、見てただけよ。」 《中国式離婚》から。 ネットを見てた妻が、帰宅した夫に答えた言葉。 |
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君は同級生の誇りだよ。 | “你为同学赢得骄傲了。” (ni wei tongxue ying de jiao ao le) 「君は今じゃ、同級生の誇りだよ。」 《中国式離婚》から。 同窓会で夫の名声のお陰で、こう持ち上げられました。“为~赢得骄傲”という言い方、覚えておくと便利かも。 |
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ホントだったら私がご馳走しなくちゃいけないのよね。 | “按说应该我请你吃饭。” “别别别, 我请你” 「本来道理から言ったら、私の方がご馳走しなくちゃいけないわよね。」「いやいや、僕が奢りますよ。」 《新結婚時代》から。 “按说”=「道理によれば…」。友人の弟に「ご飯を食べに行こう」と誘われて、年上の女性が言った言葉。 |
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見かけ倒しで役立たずだ。 | “说起来你娶了个北京媳妇, 好听, 风光。照我说呀, 那就是中看不中用。” 「お前が北京育ちの嫁をもらったってことは、そりゃあ聞こえがいいし名誉なことかもしれんがな、俺に言わせりゃあ、そんなの見てくれはいいかもしれんが、全然役に立っとらんじゃないか。」 《新結婚時代》から。 農村育ちの夫の父が上京して、息子の嫁の愚痴を息子にこうこぼす。 “中看不中用”=「見てくれはいいが、役に立たない」。同様の表現で“中看不中吃”=「見てくれはいいが味はまずい」。どちらも同じように「見掛け倒し」という意味で使います。 |
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やる気さえあれば、世の中に難しいことなんてないさ。 | “天下无难事, 只怕有心人。” 「世の中に難しいことなんてないさ、志さえあればね」(諺) 《新結婚時代》から。 有心人=志のある人、真剣にやる人。妻が「出産って大変、生んでからだって育てるの大変だわ」と言うと、夫がこう言った。「その気になれば何だって困難はないよ」という意味。 |
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「ゆとり教育」 | 宽松教育(kuan song jiao yu ) これは、「なぜ、こう言うの?」というより、中国の権威筋のメディアやNHKの国際放送で、こう翻訳しているから、これで統一見解といたしましょう。 ちなみに「教育指導要領」は教学大纲(jiaoxue dagang)。 |
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ワサビがツーンときたら… | “冲着了! ”(chong zhao le) って言ってました! これも《中国式離婚》から。女同士、日本料理を食べながら、慣れないワサビにツーンときたようです。 「ワサビ」は“芥末(jie mo)” |
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悪いわね。 | “乡下比不上台北, 没什么好招待的。委屈你了。” “很好的。 好香啊。” 「田舎は台北とは比べものにならないの、何にもお構いできるようなものがなくてね。悪いわね。」 「素晴らしいです。とてもおいしそうだわ。」 《雲水謡》から。 都会(台北)育ちの金持ちのお嬢さんが親に無断で、田舎の貧しい恋人の家を訪ねて来てしまった時の、彼の母親が田舎料理を出しながら彼女に言う言葉です。 「悪いわね」は、对不起ですが、“委屈(wei qu )”というと、「窮屈な思いをさせる、肩身の狭い思いをさせる、気まずい思いをさせる、我慢させる」という意味合いが含まれます。 委屈は他に下記のような使い方もできます。 在外面工作, 总会有受委屈的时候儿。 「外で仕事をしてれば、そりゃあ、不本意でくやしい思いをさせられることもあるさ。」 弟弟和妹妹打架, 我也受了牵连挨了骂。我感到很委屈。 「弟と妹が喧嘩した巻き添えで、私も叱られた。ちょっと割を食った思いだ。」 、“委屈(wei qu )”は、動詞(他動詞)にも形容詞としても使われます。 |
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時間がすべてを忘れさせてくれるのよ。 | “时间能让人淡忘一切。”(shi jian neng rang ren dan wang yi qie) 「時間がすべてを忘れさせてくれるのよ。」 《阿司匹林》から。 別れた男のことを聞かれた主人公の文静がこう言いました。 淡忘とは、徐々に熱が冷めていくように忘却していくこと。忘了より、何だか気持ちが伝わる…。 |
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