研究開発拠点であるK地区における安全を維持するための仕組み形骸化は、2009年度初めの人事異動による K地区安全課課長の交代後から 始まりました。
 当初、新任の安全課課長は元気よく、また、厳しく5Sを職場に徹底し、安全確保に熱心に取り組んでいるように見えました。
 が、そのうち「これが“安全管理”なのか?」と疑われるような事象が 次々と見受けられるようになっていきました。


 以下に 私の把握している事象の 代表的なものを記します。

 K地区における安全を維持するための仕組みの形骸化は、2009年度から就任した安全課課長の 6年間で 確実に進み 定着しました。


 安全課課長は なぜ これほどまでに 本来の任務と逆のことをしたのか、理解に苦しみました。何度か 本音で語ってもらおうと 試みたのですが、「今、改善していますので お時間をいただきたく」また「今 部下を指導しておりますので お時間をいただきたく」と言ったり、無視したりで、応えてもらうことは ありませんでした。


 本来 組織としては 一人また一部署が誤ったことをしても、上司や上位の組織誤りを修正するはずなのですが、なぜか修正されることはありませんでした。


 次章では、その事例を紹介していこうと思います。


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